18歳になると変わること

契約、マルチ、連帯保証について知ろう

竜馬がゆく

何度読んだかわからない。
小説の後半、薩長連合の行方を左右する場面が特にいい。

竜馬ぬきで対座した両藩は、どちらも同盟の話を切り出すことができない。ついに桂小五郎は帰国を決意し、遅れてやってきた竜馬にその旨を伝える。この期に及んでなお藩の体面や武士の面目を口にする小五郎に竜馬は激怒するが、桂は最後にこう語ったと記録されている。

薩州、皇家ニ尽スアラバ、長州滅スルトイヘドモ亦天下ノ幸ナリ

薩長連合の交渉を打ち切って帰国すれば、長州は単独で幕府の大軍をむかえ討つことになり、疲弊しきった彼らに勝てる見込みはない。それでも小五郎は「薩摩藩が後に残って皇家に尽くし天下のために奮闘してくれるなら、われわれは滅んでも悔いはない」というのだ。
この言葉に竜馬は感動し、西郷のもとに駆けつけ、薩長連合は成立する。
竜馬、桂、西郷、それぞれの個性が見事にぶつかり合い輝き合う最高の場面だ。

竜馬がゆく
大好きな小説であり、背中を押してくれる言葉でもある。